左利きは有利。そんな言葉を聞いたことがないでしょうか?
テニスや卓球、野球でもそんな事をよく聞きます。
しかし、テニスのダブルスでも有利なのでしょうか?
本記事では、左利きについて検証してみます。
フォアとバック
テニスにはフォアとバックがあります。大抵の場合、バックのほうが苦手です。
当然、相手の弱点がバック側であれば、そこを狙うのがテニスの一つのセオリーになります。
しかし、利き腕が逆になると、フォアとバックも逆になります。
相手の弱点のバックをついたはずなのに、そこは相手の絶好のフォアの餌食、みたいなことも起こりえます。
左利きの人と右利きの人がストロークしているシーンを考えてみましょう。
左の人が普通にフォアハンドでクロスに打ったら、右利きの人にはバックとなります。
また、フォアで打つと打球はより巻き込む方向に曲がりやすくなります。
つまり左利きの人がフォアで打つと、ストロークが右利きの相手のよりバック側に曲がっていく傾向になります。
また、そういうショットは打ちやすく、ストロークごとによりそちらの方向に進んでいきます。
左利きは10人に一人のレアケース
でも、逆に考えると、右利きの人がフォアのときは左利きの人はバックなり不利なのでは?
と思うかもしれません。
しかし、この状況は左利きの人にとっては普通です。
不利ではありますがこういう状況に慣れています。
通常の練習でもおおくこなしており、そう簡単につぶれたりはしません。
一方右利きの人は、そういうシーンに慣れていません。左利きの人はレアなので、
慣れようにもなかなかそういう機会がないです。
このように、ほとんどの左利きのひとのメリットデメリットは、右利きの人に比べて左利きの人の人数が非常に少ない
ということからきています。
一説には日本人の左利きの割合は、約10%といわれており、テニススクールで一コマの人数が10人位だとすると
そこにはひとりいる勘定になります。
草トーナメントで40人参加しているとすると、4人くらいは左利きがいると考えていいでしょう。
左利きの人にとっては、自分以外はほとんど右利きです。
対右利きの練習環境や試合環境でテニスをしているわけですから、もうそれが普通になってきます。
右利きの人にとっては、左利きは珍しく、めったに出会いません。
慣れていないわけで、それにまごつくと、気が付かないうちに負けているというケースもあります。
VS左利きは慣れていないというのは、実は左利きの人にも言えます。
一度左利きのペアの友人が、
「あいつ、変な打方しよるで」
などというので、よく見てみると、彼と同じ左利きでした。
その旨を言うと、
「おれも慣れてないからなー」
などと言っていました。
10人に一人しかいなければ、彼も相手としては慣れていず、
むしろペアを左利きに持つ私のほうがよく練習しているわけで、慣れている状況だったかもしれません。
自分とは打ち合えないわけですから。
左利きゆえの強力ショット
サーブでも左利きの人はすごく有利なショットを打てます。
たとえばスライスサーブ。
左利きのスライスサーブは右利きの人のバック側に遠ざかるように曲がっていきますから、
かなりとりずらいです。
右利きの人が同じように打とうと思ったら、スピンサーブ、キックサーブを習得しないといけません。
しかしこれらは、一般的にはスライスより難しいとされています。
スピンよりスライスサーブは簡単に習得できることから、このショットは左利きの人はぜひともマスタースべきショットといえるでしょう。
また、左利きの人は、アドコートのストローク時に、フォアのクロスで有利に展開できます。
ここで、ねらうべきは、ショートクロスです。左のフォアから繰り出されるショートクロスは非常に取りづらく、
相手が触ったとしても、その後の展開が有利になる可能性が高いです。
まとめ
左利きについて述べてみました。
左利きの人は、右利きの人に比べて少なく、独自の個性があります。
わたしは、左利きのパートナーを見ていて、もっと左利きの特性を活かしたプレーをしたらいいのになあ、
と感じていました。
左利きの人に限らず、自分の状況を正確に把握し、もっとそれを活かしたプレーをこころがける、
というのは、テニスを上達するのに必要不可欠な要素なのではないでしょうか。
この記事へのコメントはありません。